タマネギの旬は?
一般に見かける茶色いタマネギ
タマネギは年中スーパーに並んでいるイメージですが、
ちゃんと旬があるのですね。
みずみずしい新タマネギはもちろん、最近人気上昇中の葉タマネギも、
いつも見る皮が茶色いあのタマネギにも、旬はあるのです。
やはり野菜は旬の時期がおいしいものですし、
タマネギのように貯蔵が効くタイプの野菜は、
旬の時期に購入して上手に保存すると、貯蔵性も高くなります。
[タマネギの旬は?]
■普通のタマネギ
表面の皮が茶色いタマネギは、基本的に貯蔵性が高いことが多いです。
タマネギ栽培の基本としては、晩秋に苗を植え付け、初夏に収穫します。
ところが、寒冷地だけは、栽培する時期が少し異なる場合があるのです。
寒冷地は寒さが厳しい代わりに、夏が短かったり、
年間の平均気温が低いことが特徴です。
その性質を利用し、春から栽培を開始して、
夏~秋にかけて収穫を行う作型があります。
また、タマネギには品種ごとに、早生や晩生といった特性を持っています。
これらの品種をうまく使い分けて栽培することで、
年間を通して流通経路に乗せることが可能になります。
スーパーに並んでいるタマネギは、見た目はすべて同じように見えますが、
表示されている産地を確認すると、時期によって異なる場合があります。
もちろん、貯蔵性の高いタマネギの場合、貯蔵期間が重なっていることで、
あらゆる産地が同時に並んでいるということもあります。
貯蔵性のタマネギは、おもに初夏~夏と夏~秋にかけて収穫時期のことが多いです。
収穫したてを旬とするならば、産地によって初夏~秋が旬ということになります。
新タマネギは、早取りタマネギの総称です
■新タマネギ
新タマネギは、普通のタマネギに比べて、
みずみずしく爽やかな辛みと甘さが特徴です。
薄くスライスしたものは、水にさらさなくても食べることができます。
新タマネギは普通のタマネギに比べると、水分が多く、貯蔵性が高くありません。
品種ごとの特性の中でも、極早生や早生といった、
早どりできるタイプの品種が、新タマネギとして並ぶことが多いです。
普通のタマネギと同じように、産地ごとで栽培時期をずらし、
年中流通しているかというと、そうではありません。
それは、寒冷地で春から栽培されるのは、基本的に中生や晩生の品種が多いためです。
そのため、新タマネギの販売が集中するのは、春~初夏が多くなります。
ただ、タマネギの中には、
ホームタマネギ(オニオンセット)と呼ばれるものがあります。
ホームタマネギの場合、晩夏~秋に植え付けを行い、早いと年内に収穫をします。
一般的なタマネギと違い、苗からではなく、
小さなタマネギ状の球根のようなものを植え付けて育てるため、
栽培期間がとても短いのです。
このタイプであれば、冬に新タマネギを収穫し、販売することができます。
新タマネギの旬は、春~初夏になります。
ホームタマネギの新タマネギの場合は、12月頃が旬となります。
その他の作型や栽培地域、品種によって、
新タマネギの旬は11月~5月頃までとなります。
チポロット(葉玉葱) C)男の台所
■葉タマネギ
葉タマネギというものを見たことがあるでしょうか。
地域によっては、あまり流通していませんが、こちらも美味なタマネギです。
葉タマネギは、タマネギを若いうちに収穫したもので、
青々とした葉がついているのが特徴です。
葉が大きい分、球部分が小さいですが、
まだ若い球は新タマネギよりもみずみずしさがあり、
かつ、ぎゅっと締まっているので、生だけでなく煮炊きにも使えます。
葉タマネギを主として栽培している農家は限られているため、流通量も限られます。
最近はようやくスーパーでも並ぶようになってきました。
一般的なタマネギの若どりということもあり、旬も限られています。
だいたい、1月~5月頃が旬とされていて、
刻んだものを酢味噌で和えてぬたにしてもおいしく、
ネギの代わりにすき焼きに入れてもとてもおいしくいただけます。
見つけたら、ぜひ試してみてください。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ 苗の植え方
・ホームタマネギの栽培
・タマネギ 肥料