タマネギ トウ立ち

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タマネギ トウ立ち

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タマネギの蕾

 

 

タマネギを育てていると、花の蕾が上がってくることがあります。

これをトウ立ち(=抽苔)と言います。

 

蕾ができ花が咲くと、球が太らず硬い部分ができてしまいます。

原因と対策を知り、トウ立ちしないように栽培しましょう。
*「トウ」は「薹」で、花を咲かす花茎を示し、
この「トウ」が伸びることを「トウ立ち」と呼びます。

 

 

[タマネギ トウ立ち]

 

 

■トウ立ちの原因

 

タマネギがトウ立ちするのには、いくつかの理由があるので、

あらかじめ知っておくと予防できるケースが多いです。

 

・苗が大きい
タマネギを苗から育てた場合、
その苗が大きすぎるとトウ立ちする確率が高くなります。

 

タマネギは、ある一定の大きさに育った状態で、
寒さに1か月~2か月当たると、花芽を分化させる性質があります。

 

このため、あまり大きな苗を植え付けると、
花芽分化の条件が揃うので注意します。
>>タマネギ 苗の選び方

 

・植え付け時期が早い
苗が大きいことと似たような理由です。

 

適正な太さの苗を植え付けたとしても、
植え付けが早いと、本格的に寒くなるまでに大きく育ちます。

 

すると花芽分化の条件に当てはまるため、トウ立ちしてしまいます。
これと同じように、種播きの時期が早いのもトウ立ちの原因となります。

 

 

紫タマネギの花

 

 

・水、肥料不足
乾燥させすぎたり、肥料(特に窒素)が足りなくなった場合に、
トウ立ちしやすくなる傾向があります。

 

本格的な冬にも、タマネギは緩慢ですが生育しています。
この時期に乾燥、水切れすると、
必要な養分を取り込むことができず花芽がつくことがあります。

 

とくに地植えにしていると、土が乾燥していることに気づきにくいので、
毎日乾燥していないかをチェックするようにしましょう。

 

また、中生~中晩生種は、11月中旬ごろに苗を定植した場合、
追肥は、1月から3月に3回の追肥が必要です。

 

ところが、この寒い時期に追肥は無駄だろうと考えて与えないと、
良苗であっても、窒素切れで花芽ができやすくなってしまいます。

 

・暖冬、春の低温
冬が暖かいと、苗が想像以上に大きく育ち、
トウ立ちすることがあります。

 

また、春になってタマネギが活動を始めて大きくなってから、
突然春に長期間の低温に合うと、トウ立ちの対象となります。

 

これらは天候によるものなので、人力ではどうすることもできません。
もしトウ立ちしてしまった場合は、早くに対処するようにしましょう。

 

 

■トウ立ちの防ぎ方

 

トウ立ちを防ぐ方法をあらかじめ知っておき、菜園に活かしてみてください。

 

・適正な苗を選ぶ

植物の苗を買い求める時、
できるだけ大きくしっかりとした苗を選ぶことが多いですが、
苗は、大きすぎても小さすぎてもいけません。

 

タマネギの苗は、太さが5㎜~6㎜、重さが4~5g、
大きさが20~30㎝くらいが最適とされています。

 

それよりも小さければ、思うように育たず、
小さなタマネギしか採れないことがあります。

 

 

naenoyosiasi

良い苗と悪い苗

 

 

反対に大きすぎても、トウ立ちしやすくなってしまうので、
適正な大きさの苗を使います。

 

・種まき・植え付けの適期を守る
苗が適正なものであっても、植え付ける時期が早すぎると、
寒くなる前に大きく育ち、トウ立ちしやすくなります。

 

種をまくタイミングも、
早すぎると苗が大きく育つ原因となります。

 

種まきはだいたい9月頃から始まりますが、
品種により種まきの適期が違うので、必ず適期を確認します。

 

苗の植え付けも同様です。
早生種であれば早いことが多いですし、
晩生種であれば遅いことが多いです。

 

品種それぞれに植え付け適期が違うので、
苗を植え付ける時もよく確認するのが安心です。

 

・元肥の種類と量に注意
栽培場所の土を作る時、元肥を必ず入れます。
ただし、この時の元肥の種類や量を間違えると、
トウ立ちしやすくなることがあります。

 

土作りの時は、ゆっくりと効く有機肥料を入れるのが基本です。
そのため、完熟堆肥などの有機肥料を入れることが多いのですが、
補助する役目として化成肥料を入れることもあります。

 

この時注意が必要なのが、化成肥料の量です。
多すぎると肥料が効きすぎ、苗が大きく育ちすぎてしまいます。

 

そうなるとトウ立ちしてしまうことになるので、
肥料の種類と量は、正確に選ぶようにしましょう。
>>タマネギ 肥料

 

・できるだけストレスを与えない
上記以外にも、ストレスを受けると、
タマネギは花芽を分化しやすくなってしまいます。

 

水切れや肥料切れなどもストレスの原因となります。
他にも、日照不足などもストレスとなるので、
できるだけ栽培環境を整えてあげるようにします。

 

 

tamanegi (8)

美しい花なので生け花にするかたもいるそうです

 

 

■もし蕾が上がってきたら

 

どれだけ気を付けていても、花芽ができてしまうことはあります。
そのような場合は、すぐに伸びてきた蕾を摘み取りましょう。

 

トウ立ちすると、開花するために養分を使ってしまい、
球の肥りが、たいへん悪くなります。

 

トウ立ちしてもできるだけ球を肥らせるために、
蕾は見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。

 

また、トウ立ちしてしまったタマネギは、芯ができてしまいますが、
硬い部分を取り除けば、十分食べることができます。

 

■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期



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タマネギ栽培 Q&A

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