湘南レッド
湘南レッド
湘南レッドは、その名前の通り、赤い色が特徴で、
可愛らしい小さめサイズのものが出回っています。
ラッキー同様、生食専用といわれているタマネギですので、
まずは、生で食べる方法をお試しください。
[湘南レッド]サカタのタネ
■湘南レッドの特徴
湘南レッドは、「湘南」の名前の通り、
神奈川県の、農業技術センターが育成している品種です。
一般的にタマネギと言えば、黄色や茶色を思い浮かべますが、
こちらのタマネギは濃い赤紫色をしています。
初めて見る印象としては紫が美しくビックリしてしまう方もいるかも知れませんが、
とても食べやすいタマネギですので、お子様にもおすすめです。
・食べやすさ
赤いタマネギというと、辛みが強そうなイメージがありますが、
ツーンとするような臭いや、辛みは他のタマネギと比べて少なく、
とてもみずみずしく食べやすいタマネギです。
生食専用のタマネギですので、オニオンスライスサラダがおすすめです。
塩で軽く揉んでから水にさらすと、より辛みや苦みが抜けます。
■湘南レッドの栽培のコツ
・種まきの適期
種まきの適期は、9月の下旬です。
とても生育が良く、草が伸びるので、早まきは避けた方が良いです。
また、肥料過多(特に茎葉の伸びる窒素分)も良くありません。
・熟期
湘南レッドは、中~晩生の品種です。
一般的には、5月中旬頃から肥大がはじまり、
6月中旬頃には収穫できる大きさまで育ちます。
・収穫、貯蔵
湘南レッドは貯蔵性が低いため、収穫してからすぐに食べるのがお勧めです。
そのため、収穫は倒伏する前の天気の良い日を狙って、早めに行います。
まだ葉が青くても、収穫時期を迎えているのであれば、収穫してしまいましょう。
■お勧めの食べ方
とてもみずみずしい湘南レッドは、オニオンスライスにしても美味しいですが、
ざく切りにして、バーニャカウダソースに付けて食べるのもとてもおすすめです。
温かく味の濃いバーニャカウダソースと、
みずみずしいタマネギの組み合わせは、最高です。
>>タマネギの収穫時期
ラッキー
ラッキー
数あるタマネギの品種の中でも、
特に生食に向いているとされるのがラッキーです。
タマネギは、血液がサラサラになる効果があると言われていますが、
この効果は、生食の方が高いので、
ラッキーを使ったオニオンスライスはお勧めです。
[ラッキー]タキイ種苗
■ラッキーの特徴
・生育旺盛で強健
ラッキーは、非常に生育が良く、乾燥に強いのが大きな特徴で、
タマネギがかかりやすい病気、べと病への耐性が他の品種と比べて高く、
とても育てやすいと品種です。
約350グラムの大玉に育ち、たくさん採れるので、
毎日食卓に並べることができます。
オニオンとニンジンの葉のサラダ、自家製!
・生でもおいしい
火を通してもとても美味しいラッキーですが、
先述の通り、一番のおすすめは生食です。
オニオンスライスにかつおぶし、青じそドレッシングをかけたものは、
サッパリしていて、食べやすく、より美味しく食べられます。
生食に向いているといわれる理由の一つは辛みが少ないことですので、
小さなお子さまにも、ぜひ食べて欲しい品種です。
糖含量が高く、甘みがあって、
生でもタマネギ特有の嫌な苦さ、辛みがありません。
もちろん、煮ても焼いても美味しく食べられますので、
いろいろな調理法で味わいを楽しめます。
・多収穫が可能
約350グラムのタマネギがたくさん採れます。
玉揃い、色沢がとても綺麗で、品質の高いタマネギが家庭菜園でも作れます。
・長期保存に向いている
多収穫が叶うラッキーは、萌芽が遅く、長期保存ができるのも特徴の一つです。
風通しの良い軒下などに吊り玉貯蔵しておけば、年内貯蔵が可能です。
■ラッキーの栽培のコツ
・土壌
ラッキーは酸性土壌に弱いので、石灰を施し、pHが6.0~6.8くらいに改良します。
また、リン酸の肥料効果が高いので、基準量はリン酸を入れて育てます。
・べと病
ラッキーは、とても強健で、べと病になりにくい品種と言われていますが、
雨など湿気が高くなれば、当然べと病のリスクがあります。
100%病気にならないというわけではありませんので、
日頃から病害虫の防除に努めてください。
>>タマネギの収穫時期
O・K黄
O・K黄
O・K黄はタマネギの中生種の代表的な存在です。
貯蔵性がよいので長期間保存することができます。
色つやや形も良い優等生なタマネギです。
[O・K黄]タキイ種苗
■O・K黄の特徴
・長期保存ができる
O・K黄は中生種の中では抜群の貯蔵性を備えています。
タマネギは雨の当たらない軒下につるしておくと長期間保存できます。
中生種は収穫後年が明けるころまで保存できますが、
時間が経つと萌芽してくるものが出てきます。
O・K黄は萌芽が少なく、最後までおいしい状態で保存することができます。
・色つやが良い
O・K黄の外皮は黄金色で艶やかに輝いています。
甲高で、良い形のタマネギが揃って収穫できるのはとてもうれしいことですね。
・使いやすい大きさ
O・K黄は1球あたり290gです。
これはタマネギのごく標準的な大きさになります。
スーパーで販売されているタマネギと変わりない大きさで扱いやすいです。
レシピを見ながら料理する時も、大きく分量が違わないので、
新しいレシピにも挑戦しやすいタマネギです。
・収穫量が多い
O・K黄は芽が直立して伸びていきます。
葉が横に伸びない分混植ができます。
混植したほうが実がよく締まり、貯蔵性も良くなります。
つまり、同じ面積の栽培スペースでも、
他の品種よりたくさん植えることができ、たくさん収穫できるのです。
・失敗が少ない
O・K黄はとう立ちや分球が少なく、失敗しにくい品種です。
タマネギは苗の大きさや植え付けたタイミング、
栽培中の気温などでとう立ちをおこしやすくなります。
とう立ちとはタマネギに花芽ができることです。
花芽ができてしまったタマネギは固くて食べることができません。
分球すると見た目も味も悪くなってしまいます。
O・K黄の煮込み料理は抜群です
■O・K黄の栽培のコツ
・種まき時期
O・K黄の種は、暖地で9月下旬に植えます。
育苗期間は55日くらいです。
この期間に、根元の太さが直径7㎜になるように育てていきます。
種まき後は乾燥に注意して育てます。
・定植時期
O・K黄の植え付けは、暖地で11月下旬です。
植え付け前に酸性度を調整し、十分に元肥を入れた畑を用意しておきます。
畝にはマルチを敷いておくと、雑草の管理がしやすく大きなタマネギに育ちます。
・肥料の与え方
O・K黄の肥料は主に元肥に与えるようにします。
栽培初期にしっかりと肥料を効かせて生長させます。
1月と3月上旬には追肥を与えます。
追肥は3月上旬までに与え、それ以降には肥料を与えないようにします。
与えてしまうと、せっかくの貯蔵性が悪くなります。
・収穫時期
O・K黄の収穫は、5月下旬から6月上旬に行います。
葉が倒伏してから、1週間後の晴天の日に収穫をします。
収穫後はよく乾燥させて保存します。
■O・K黄のお勧めの食べ方
O・K黄は実のしまりがよく、加熱して食べる料理に向いています。
さっと炒める料理に使うと甘みと歯ごたえの両方を楽しむことができます。
煮込み料理に使うと甘みが増します。
長期保存の間、炒めても煮ても、おいしく食べることができます。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・ホームタマネギの栽培
アトン
アトン
アトンは他のタマネギの倍近い大きさに育つ品種です。
病気に強いので、育てやすいのも魅力です。
そのうえ辛味が少なく味が良いとくれば、
一度は育ててみたくなりますね。
[アトン]タキイ種苗
■アトンの特徴
・大玉に育つ
一般的なタマネギは300g、
大玉と呼ばれる品種でも350gくらいです。
ところが、アトンは大玉栽培を行えば600gまで大きくなります。
特大のタマネギは、加工用や業務用としても広く利用されています。
・味が良い
大きいと、味はよくないのでは……、と心配になるかもしれません。
アトンは歯切れのよい肉質で、辛みが少なく、水分量が多くジューシー。
大きくておいしいとてもお得なタマネギです。
普通に育てても、大玉に育ててもおいしさに変わりはありません。
・病気にかかりにくい
アトンは耐病性です。
タマネギは病にかかりやすい野菜です。
耐病性の品種を選ぶのは病気予防の第一歩です。
生育も旺盛で安定した収穫を期待できます。
・長期間貯蔵できる
アトンは中性種ですが、貯蔵性がよく年内一杯貯蔵することができます。
大きいタマネギがたくさん収穫できて食べきれなかったらどうしよう、
と心配する必要は無さそうです。
アトンは鉄板焼きやバーベキューに最高です
■アトンの栽培のコツ
・種まき時期
中間地で9月20日、暖地で9月末ごろに種を植えます。
苗床の元肥は有機化成肥料を使い、
育苗期間中にじっくりと肥料が効くようにします。
条間は8㎝程度とり、苗の生育が揃うようにします。
育苗期間は55日で、本葉3枚で太さ7mmになるように育てていきます。
・定植時期
定植は、露地栽培では中間地で11月中旬、暖地で11月下旬に行います。
マルチをかけるのであれば、定植は少し遅らせとう立ちを防ぎます。
マルチ栽培の定植時期は中間地で11月下旬、暖地で12月上旬です。
畝は130㎝から150㎝幅と広くし、畝の高さは20㎝程の高さにし、
排水路を掘るなどして排水を良くしておきます。
マルチをかけるのは、雨上りなど畝が湿っている時にします。
条間は20~25㎝の4条植えにし、
株間は12㎝と他のタマネギよりも広めにとります。
マルチを使うときは、植穴45㎜のものを使うか、穴を大きく広げておきます。
・肥料の与え方
元肥は有機化成肥料を使い、徐々に肥料成分が効いていくようにします。
露地栽培では1㎡あたり150g、
マルチ栽培ならば300g土に混ぜておきます。
年内は、根をしっかりと張らせるようにし、追肥は年明けに行います。
追肥には、即効性のある化成肥料を使います。
露地栽培では1月、2月、3月上旬に1㎡あたり50g施します。
マルチ栽培であれば2月に15gの追肥を行います。
・収穫時期
アトンは5月下旬に葉の倒伏が始まります。
葉が倒伏してから1週間はそのまま畑に置いておきます。
葉の養分が玉に転流し、身がしまり味がよくなり貯蔵性が増します。
収穫後、1日は畑に置いて乾燥させます。
その後は風通しの良い場所につるして乾燥させます。
■アトンのお勧めの食べ方
アトンは肉厚で水分量が多いので生食で食べるのがお勧めです。
肉厚で歯触りが良いので、バーベキューなど焼いてもおいしいです。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・ホームタマネギの栽培
猩々赤(ショウジョウアカ)
猩々赤
猩々赤(ショウジョウアカ)は鮮やかな紫色のタマネギです。
大玉で肉厚で、味がよい、赤タマネギの代表選手と言えます。
生育が旺盛で初心者にも育てやすく、しばらく貯蔵することもできます。
黄色タマネギと一緒に赤タマネギを育てるのなら、猩々赤がお勧めです。
[猩々赤]タキイ種苗
■猩々赤の特徴
・味が良い
猩々赤は水分量が多く、とても歯ごたえが良いです。
甘みが強く、生のタマネギ特有の刺激や辛みをあまり感じません。
スライスしたタマネギを生で食べる時は、水にさらして辛みをとります。
猩々赤は辛みが少ないので水にさらさなくても大丈夫です。
タマネギのうま味が濃く、肉厚で、
味わい深くおいしくいただくことができます。
・色がきれい
猩々赤は赤タマネギの中でも外皮の紫色がとても濃い品種です。
この赤い色素はポリフェノールがたっぷりと含まれています。
ポリフェノールとは、身体の若さを保ってくれる抗酸化物質です。
日常生活をで発生した活性酸素は身体に蓄積して細胞を老化し、
肌のシミやくすみや生活習慣病の原因になります。
ポリフェノールにはこの活性酸素を取り除く作用があります。
タマネギには血液をサラサラにする効果があります。
猩々赤など赤タマネギは、この血液サラサラ効果に加えて、
ポリフェノールで健康を守ってくれます。
・大玉に育つ
猩々赤は赤くて大きな立派なタマネギです。
平均的な大きさは320gと大玉です。
大玉なのでりん片の1枚1枚が肉厚で、歯ごたえがあり、
タマネギのうま味を存分に味わうことができます。
・赤玉としては貯蔵性が良い
赤タマネギは水分量が多いため、
一般的には長期間の貯蔵には向いていません。
その中で猩々赤は、上手に保存すれば、
年内いっぱいは保存することが可能です。
病気になっていない元気な玉を選び、
風通しの良いところにつるしておくか、
コンテナに入れて風通しの良い場所においておきましょう。
・生育旺盛で育てやすい
猩々赤はとう立ちや分球が少ない品種です。
とう立ちするとタマネギは固くなり食べられません。
分球はタマネギが2つに割れてしまいます。
とう立ちも分球も、適切な栽培管理をしていても、
天候や気温変化などで起こる可能性があります。
とう立ちや分球の少ない品種を選ぶことが、
タマネギ栽培成功の秘訣です。
■猩々赤の栽培のコツ
・種まき時期
猩々赤の種まきは、中間地で9月中旬、暖地で9月下旬です。
育苗期間は標準では55日です。
・定植時期
猩々赤の苗の定植は中間地では11月上旬、暖地では11月中旬に行います。
苗の直径が鉛筆位の太さになったら定植します。
苗の葉は黄色タマネギと同じ緑色ですが、
猩々赤の苗の根元はうっすらと紫色かかっています。
・肥料の与え方
猩々赤は、大変吸肥力の高いタマネギです。
肥料は、黄色タマネギの2~3割少なく施します。
特に、肥料を与える時期が遅くならないように注意しましょう。
肥料の量と、与えるタイミングが、
猩々赤が大きく甘く美しい発色をつくっています。
・収穫時期
猩々赤は、6月上旬ごろになると葉が倒伏し始めます。
葉が8割ほど倒伏したら、その1週間後に収穫をはじめます。
猩々赤は生でいただくと美味しいです
■猩々赤のお勧めの食べ方
猩々赤は生食で食べるのがお勧めです。
水分量が多く辛みが少ないので、
薄くスライスしただけでおいしくいただけます。
火を通してしまうと、せっかくのポリフェノールが熱で壊れてしまいます。
サラダや甘酢付け、酢の物などで食卓に彩りを添えて下さい。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・ホームタマネギの栽培