タマネギ 雨の収穫
雨の日のタマネギの収穫は、だいじょうぶでしょうか?
タマネギを栽培している時も、収穫をする時も、
収穫が終わって干している間も、天気の都合はつきものです。
特に収穫適期や収穫後に干している間は、
雨が降ってくると都合が悪いこともあります。
タマネギ栽培中、特に収穫~収穫後に雨が降った場合は、
どうすれば良いのでしょうか。
[タマネギ 雨の収穫]
■収穫時の雨
タマネギを収穫する時は、できる限り土が乾いていた方が良いです。
タマネギは貯蔵性のある野菜で、収穫した後も、
貯蔵の具合によっては長期間貯蔵することが可能です。
長期間貯蔵できるということは、それだけ水分が少ないということです。
特にタマネギの表皮は、しっかりと乾かして茶色くしておくと、貯蔵性が高まります。
収穫直前に雨が降ったり、収穫時に雨が降っていたりすると、
まだ生きているタマネギの根が水を吸いあげ、玉の中の水分量が上がります。
さらには土にもたっぷりと水分が含まれているため、
タマネギの表面にも水分を含んだ土が付着します。
湿気の多い状態が続くと、貯蔵性のあるタマネギであっても、
カビがはえたり腐ってきたりと、傷んできてしまいます。
タマネギを収穫する時には、数日間雨が降っていない晴れた日を選びます。
収穫後に畑で干す場合は、収穫後も数日雨が降らない日に収穫するのが理想です。
けれど理想は理想です。
こちらがこうであってほしいと思っていても、天気は変わりやすいものです。
タマネギの茎が倒れ、そろそろ収穫かなと思った頃に雨が続いた場合は、
どうすれば良いのでしょうか。
新タマネギは甘くて美味です
・地植えの場合
畑などで地植えにしている場合、ハウスで育てていない限り、
どうがんばっても雨を遮ることはできません。
支柱とビニールを使って、簡易の雨除けを作ることができても、
完全に雨を避けることは難しいものです。
だからといって、収穫適期になっているにも関わらず、
晴れが続いた日を待っているのでは、収穫が遅れてしまいます。
雨の日が続いてしまっていても、茎が倒れて収穫適期となったものは、
できるだけ早めに収穫する必要があります。
数日雨の降っていない日が無理なら、前日に雨の降っていない日を選びます。
あるいは、午前中に雨が上がった翌日であれば、
朝まで降っていた雨も一昼夜でなんとか浸透してはけているはずです。
収穫の前日と当日が晴れていれば良いのですが、
それが無理なら前日は晴れていて当日は曇っている日、
あるいは前日は曇っていて当日が晴れている日が望ましいです。
できる限り、収穫当日に雨が降っているという状況は避けるようにします。
栽培量にもよりますが、家庭菜園で育てている範囲くらいであれば、
収穫したものを雨の当たらない場所で乾燥させることはできるでしょう。
できる限りタマネギに水分や雨が当たらない天候と環境の中で収穫するようにします。
本来であれば、収穫後は畝の上で乾燥させますが、
天気が悪くなって雨が降りそうな気配がある場合は、
雨の当たらない場所に移動させます。
・容器栽培の場合
鉢やプランター、発泡スチロールの箱などでタマネギを育てている場合は、
収穫の頃合いになったら雨の当たらない場所に置くようにします。
雨の当たらない場所に置くと、余分な水が土に入り込むのを防ぐことができます。
できれば収穫は晴れた日を狙いますが、もし無理であれば曇りの日に収穫します。
いくら雨の当たらない場所に置いてあるといっても、
雨の日は湿気が高いので、収穫後の乾きが悪くなります。
■収穫後の雨
タマネギは、収穫した後も畑に置いて天日に当て、乾燥をさせます。
ただ、晴れている日を選んでいても、乾燥中に雨が降ってくることがあります。
そのまま雨に当ててしまうと、けっきょくはタマネギ自体が雨に濡れ、
水分を含んだ土が泥となってついてしまいます。
こうなったタマネギは、やはり貯蔵性が低くなり、傷みやすくなります。
天日干しをしている最中に雨が降ってきたら、
急いで干しているタマネギを雨の当たらない場所に移動させます。
雨の当たらない場所で再び乾燥をさせますが、
この時に大切なのが、水をふき取っておくことです。
タマネギの表面についた雨は、
そのままにしておくと乾きにくくなり、カビなどの原因になります。
乾いたタオルなどで表面を軽くふくだけでも、ずいぶんと違います。
できるだけ濡れてしまった部分の水分は残さず、
風通しの良い場所で乾燥を続けましょう。
飴色タマネギにしておくと便利です
■雨に濡れたら?
雨に濡れたり、湿気が高く乾かなかったタマネギは、傷むのが早いです。
水分が多かったり、湿気が高くて乾燥がうまくいかなかった場合は、
やはり早めに消費してしまった方が、無駄になりません。
家庭で一度に使えるタマネギの量はそんなに多くありません。
生や料理に使うなどして使う他、ピクルスや飴色タマネギにして冷凍するなど、
保存の効く方法で消費することもできます。
また、タマネギ自体の様子を見ながら、傷みそうな玉から順次使う方法もあります。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・ホームタマネギの栽培