わせ なかて おくて

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わせ なかて おくて とは?

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さまざまなタマネギが並ぶモントリオールの八百屋さん

 

 

植物の品種を選ぶ時「わせ」や「なかて」「おくて」、
といった言葉を耳にすることがあります。

 

タマネギ栽培でも、品種選びの基準として重要となることが多いですが、
このわせ なかて おくて とは、いったいどういったものなのでしょうか。

 

 

[わせ なかて おくて とは?]

 

 

■わせ なかて おくて とは?

 

わせ なかて おくて とは、植物を育てる時の生長スピードや、
植え付けから収穫までにかかる時間などをあらわした言葉です。

 

タマネギに限らず、品種によって「わせ」「なかて」「おくて」に、
分けられているものはたくさんあります。

 

園芸初心者にとってはあまり耳慣れない言葉かもしれませんが、
これらの言葉にはどういった意味があるのかをまとめました。

 

・早生(わせ、そうせい)
わせは早生と書きます。
中生よりも早くに収穫できるのが特徴で、
場合によっては「極早生」や「超極早生」といった品種もあります。

 

タマネギ栽培では、4月中旬~5月上旬に収穫できるものを、早生と呼びます。
また、3月下旬~4月下旬頃に収穫できる品種を極早生
3月中旬~4月上旬に収穫できる品種を超極早生と呼んでいます。

 

タマネギ栽培では、苗を植え付けて育てる一般的な栽培法と、
ホームタマネギ(オニオンセット)と呼ばれる、
小さな球状の種球を植え付ける栽培法があります。

 

 

ホームタマネギの種球

 

 

ホームタマネギの場合、収穫が冬になるため、
生長の早い極早生や超極早生の品種が使われることが多いです。

 

苗を植え付けて育てる一般的な栽培法でも、収穫が夏野菜の定植と絡まないため、
極早生や早生を選んで育てる方が多いです。

 

超極早生~早生の品種に共通しているのが、
水分が多く新タマネギとして食べるとおいしい品種が多い、という点です。

 

中には貯蔵に向く品種もありますが、早くに生長できる分、
保存が利かないこともあるので、品種選びは慎重に行いたいところです。

 

超極早生には「トップゴールド320」「サラダ玉ねぎ」「春いちばん」などがあり、
極早生には「絹てまり」「濱の宝」「マッハ」、早生には「ソニック
ラムダ」「貝塚早生黄」などがあります。

 

 

タマネギの収穫

 

 

・中生(なかて、ちゅうせい)
なかては「中生」と書き、早生よりも遅く晩生よりも早く収穫できる品種を指します。
場合によっては「中早生」と表記されることもあります。

 

タマネギ栽培では、収穫時期が早生よりも遅い5月中旬~6月中旬となり、
栽培スペースが狭い場合、夏野菜の植え付けが難しくなります。

 

けれど、早生の品種よりも遅く収穫する分、
大玉になりやすく貯蔵が可能な品種も多いです。

 

収穫してすぐに食べれば、新タマネギとしても食べることができるので、
良いとこ取りができます。

 

新タマネギと貯蔵タマネギの両方を楽しみたいという方は、
スペースが許すなら中生を選ぶのがお勧めです。

 

あるいは、一部を早生や極早生にしておき、
夏野菜の栽培に影響がない場所に中生のタマネギ品種を植える、
という方法もあります。

 

中生には「O・K黄」「アトン」「O・P黄」などがあります。

 

 

晩生、春まき夏収穫で、冬のトラブルを避けて育成します

 

 

・晩生(おくて、ばんせい)
おくては「晩生」と書き、中生よりも収穫にかかる期間が長い品種です。
タマネギ栽培では「中晩生」と「晩生」に分けられることが多いです。

 

中晩生は6月上旬~6月中旬頃に収穫できる品種です。
晩生はそれよりさらに遅く、7月上旬~7月中旬が収穫時期となります。

 

中間地や暖地でタマネギを栽培する場合は、中晩生までが栽培可能品種です。
タマネギは気温が上がると、休眠に入ります。

 

中晩生くらいまでであれば、休眠に入るくらいの気温になるのが、
球が肥り終わる頃となるので、中間地や暖地でも栽培が可能になります。

 

ところが、晩生ともなると、球が十分に肥る前に休眠に入るため、
収量が落ちる可能性があります。

 

晩生は、どちらかというと寒冷地向きの品種といわれています。
寒冷地の場合、中間地や暖地のように晩秋に苗を植え付けて育てると、
寒さによって苗が傷むことがあります。

 

冬の積雪量が多い地域などは、苗が潰される可能性もあります。
そういった冬のトラブルを避けて育てられるのが、春まき夏収穫という作型です。

 

他の地域よりも遅くに収穫となりますが、寒冷地なら気温の上昇が遅いので、
晩生でも十分球を肥らせることができるのです。

 

中晩生や晩生は、貯蔵に向いた性質を持っています。
収穫後にしっかり乾燥させ、風通しの良い場所で保存しておけば、
1年近く貯蔵できるものもあります。

中晩生には「ネオアース」「パワー」「つりたま」などがあります。
晩生には「もみじ3号」「ケルたま」などがあります。

 

■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期



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