タマネギ苗 霜

タマネギ栽培.com

タマネギ苗 霜

読了までの目安時間:約 8分

 

スポンサードリンク


霜が降りた畑

 

 

タマネギ苗を育てている時や、苗を植え付けたばかりの頃、
地域によっては霜がおりることもあります。

 

タマネギはある程度の寒さならば耐えることができる丈夫な野菜ですが、
何度も霜がおりるような状況が続くと、徐々に傷んでくることがあります。

 

タマネギ苗を霜から守るためには、どうすれば良いのでしょうか。

 

 

[タマネギ苗 霜]

 

 

■タマネギ苗 霜

 

タマネギは、秋から初夏が栽培期間となります。

 

播種が夏の終わりから秋で、その後育苗期間が秋まっさかりとなり、
植え付けは晩秋になります。

そのため、栽培地域によっては、育苗期間中から霜が降り始めることもあります。

 

育苗中のタマネギ苗や、植え付け直後のタマネギ苗に霜がおりると、
どのような症状が出るのでしょうか。

 

 

霜柱が立つとタマネギの根も浮いてしまいます

 

 

・根が浮く
タマネギが植わっている株元に霜柱が立つと、土が盛り上がるようになります。
この時、タマネギの根も浮いたようになることがあります。

 

浮いたタマネギの根は、空気に直接触れることとなります。
土の中であれば、気温が下がっても根は傷みにくいですが、
露出した状態では根傷みが進みます。

 

根が傷めば、それだけ地上部の生育にも影響します。

 

・根が傷む
根が浮いていない場合であっても、霜が頻繁におりることによって、
根が傷むことがあります。

 

霜自体は、空気中の水分が冷えた土などに触れることによって発生しますが、
霜が発生するほどの低温ということは、土が凍ることも考えられます。

 

頻繁に霜が降りているということは、土もそれだけ冷えています。
土が冷えれば、土の中にある根も同時に冷えます。

 

ただ単に冷えるだけならまだ良いですが、土自体が凍れば、
根も一緒に凍ったり、凍傷のような状態になることもあります。

 

土中で傷がついた根は、春になって気温が少しずつ上がってきた時、
活動を始めた病気の原因菌に侵入されやすくなります。

 

 

冷え込みが強い時は霜が溶けず葉が傷みやすいです

 

 

・葉が凍る
霜がおりた時、細いタマネギの葉の表面にも、白い霜がついていることがあります。

 

霜がついている時間が短く、朝日が昇って気温が上がってきた時に、
すぐ霜がとけてしまうのであれば良いですが、
冷え込みが強い時は、なかなか霜が溶けないこともあります。

 

タマネギの葉に霜が長時間ついたままになると、葉の組織が壊れて傷みます。
冬の間は、気温の低下から葉が多少傷むことがあります。

 

多少であれば、春になって再生育を始めた時に挽回できますが、
大きく傷んだ葉は、そのまま枯れてしまうことも少なくありません。

 

頻繁に霜が当たって葉が傷むと、冬越し中の苗が枯れる可能性が高くなりますし、
なんとか持ちこたえたとしても、春以降に病気感染や生育不良によって、
収量が落ちる原因となります。

 

 

■タマネギ苗 霜を防ぐ

 

育苗中のタマネギ苗や、植え付け直後のタマネギ苗を霜から守るためには、
やはりマルチが有効です。

 

霜が降りる心配がないうちは構いませんが、
霜がおりそうな時期になったら、霜対策をしておきましょう。

 

マルチにも種類が色々ありますが、後からマルチングするのであれば、
敷きワラや籾殻がお勧めです。
タマネギの株元を隠すように敷いておくと、霜を防ぐことができます。

 

育苗する時は、種を播いた後に籾殻や籾殻くん炭を被せておけば、
乾燥予防にもなります。

 

黒色のビニールマルチも使えますが、この場合は最初から設置しておく必要があります。
ビニールマルチは、穴あきでも自分で穴をあけるタイプでもどちらでも構いません。
けれど、苗を植え付けた後では、穴あきタイプを使ったとしても、設置は困難になります。

 

ビニールマルチだけだと、株元が空いているので、
さらに敷きワラや籾殻をプラスすると良いでしょう。

 

葉に霜がつくのが気になる場合は、寒冷紗などを使ったトンネルがお勧めです。
トンネル内は空気が冷えにくくなるので、霜がおりにくくなります。

 

霜が降りる頻度や、寒さの程度によって、株元マルチだけ、株元マルチ+ビニールマルチ、
マルチ+トンネルという風に、霜対策も厳重にしていきましょう。

 

 

トンネルにもみ殻マルチ

 

 

■タマネギ苗 霜がおりたら

 

霜対策が初霜に間に合わなかった場合でも、
慌てずに対応することでタマネギを守ることができます。
タマネギは1回霜にあたったくらいですぐに枯れる、ということはありません。

 

初霜がおりたら、霜対策を行うようにしても良いでしょう。

ただ、霜対策をしていても、霜にあたることがあります。

 

そのため、霜対策をしている場合であっても、
霜の被害がでていないかをチェックする必要があります。

 

冷え込んで霜がおりたなと思ったら、まず何をすれば良いのでしょうか。

 

・見回りをする
霜がおりたなと思ったら、まずは見回りです。
霜対策をしている場合も、していない場合であっても、見回りはした方が良いです。
対策をしていても、万が一ということはあります。

 

その時に、対策しているから大丈夫と安心していると、
知らないうちにタマネギが傷み、収量が激減します。

 

タマネギの株元に霜柱がたっていないか、根が浮き上がっていないかを見て回りましょう。

 

・浮いた土を戻す
見回りをした時、根が浮いたり土が浮いたりしている場所を見つけたら、
すぐに戻しておきましょう。

 

根が露出している時間が短ければ短いほど、傷む可能性が低くなります。

 

株元の霜を取り除き、浮いた土や根をそっと戻して軽く手で土を押さえます。
強く押さえると、かえって根が傷む原因になるので、力加減には注意します。

 

■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期



スポンサードリンク

 

タグ : 

タマネギ栽培の基本

人気の記事