葉タマネギの栽培
旬が美味しい葉タマネギ C)淡路島たまねぎ工房
葉タマネギは、2月~3月にかけてのみ市場に出回る旬の野菜です。
若くみずみずしいタマネギとすがすがしい香りの葉の部分、
両方を楽しみ賞味することができます。
根の部分は新玉ねぎよりもシャキシャキとしていて辛みがマイルドです。
葉の部分は九条ネギに似ていますが、
風味はまろやかで口あたりが肉厚です。
この葉タマネギですが、特別な品種があるわけではありません。
どんなタマネギでも、根が完全に肥大する前に収穫すると、
旬の味が素晴らしい葉タマネギができるのです。
■葉タマネギの栽培
・苗づくり
葉タマネギはどの品種のタマネギでも栽培することができます。
その中でも、極早生のタマネギである博多こがねEX玉葱や、
早生こがね玉葱が葉タマネギ栽培に向いています。
博多こがねEX玉葱は9月上旬から下旬に、
早生こがね玉葱は9月中旬から下旬に種を播きます。
苗床は1㎡あたり苦土石灰100g、堆肥2~3㎏、化成肥料60gを入れ、
よく混ぜて2週間ほどねかせておきます。
種は条まきもしくはバラまきにします。
種を播いた後はピートモスをかけ、水をしっかりと与え、
寒冷紗で覆っておきます。
発芽したら寒冷紗を取り除き、
本葉が2枚そろうまで苗床で育てます。
条まきかバラまきにし、種まき後は土をかけます。
*苗づくりの詳細はこちらをご覧ください。
苗作りに慣れてない場合、苗は50本くらいから1000円以下で購入できます。
*プランター栽培でも葉タマネギの栽培はできます。
・畑の準備
葉タマネギの畑は、
通常のタマネギ栽培と同様に植え付けの1月前にします。
畑は、1㎡あたり100gの苦土石灰を入れ、酸性度を整えます。
石灰を2週間ほどなじませた後、
1㎡あたり2㎏の堆肥を入れてよく混ぜます。
植え付け1週間前に化成肥料を1㎡あたり100g施して、
よく混ぜて畝を作って置きます。
畝は1メートル幅の平畝にします。
苗の良い植え付け方
・植え付け
植え付ける前に、苗を選別し同じくらいの大きさに揃えます。
ばらばらな大きさの苗を植えると、
小さな苗は大きな苗に押されて育たなくなります。
大きな苗は大きな苗同士、小さめの苗は小さめの苗同士と、
そろえて植え付けすると、皆元気に生長します。
2条植えにし、株間は12㎝程とります。
・追肥
葉タマネギの追肥は2回行います。
・1回目の追肥
植え付けから2週間後です。
・2回目の追肥
1月中旬ごろです。
畝の真ん中に溝を掘り、化成肥料を1㎡あたり40g施します。
肥料をまいた後は土をかけておきます。
追肥と同時に株もとに土を寄せておきます。
・雑草の管理
タマネギは雑草の管理がとても大切です。
畝や畝間の雑草をこまめに抜いておきます。
苗の傍らに雑草が生い茂っていると、
タマネギが生長しにくくなります。
・水やり
タマネギは乾燥に弱い植物です。
植え付け後はまだ乾燥が心配な時期です。
また、冬季は空気が乾燥しています。
畑の土が乾いたらしっかりと水を与えるようにします。
大玉に育てる株も残すと楽しみです
・収穫時期
葉タマネギは、球が肥大し始める2月~3月に収穫を行います。
間引いて株間を広げるように収穫を行うと、
葉タマネギとタマネギの両方を味わうことができます。
株間が広がったタマネギは大きく生長しやすくなります。
■病害虫
畑の排水が悪いと、軟腐病や灰色かび病の発生が心配になります。
畑をよく耕し、必要であれば砂を混ぜるなど排水を良くしておきます。
秋の長雨で過湿にならないよう、畝を高くするのも良い方法です。
連作をしていると、干腐病の発生頻度が高くなります。
■葉タマネギ 栽培のコツ
1.早く生長する品種を選ぶと育てやすいです
2.葉タマネギとタマネギの両方を収穫できます
3.水やりと追肥をしっかりして生長を促します