タマネギ栽培 10月
ホームタマネギの発芽
タマネギ栽培は、秋が深まってから苗を定植するため、
まだ10月頃は何も作業がないと思われていることが多いですが、
実は10月にもできる作業があります。
すでにホームタマネギの栽培を開始している場合はその手入れがありますし、
苗からの栽培を予定していたとしても、育苗や土作りなどの重要な作業が待っています。
10月にもなれば、涼しい日もかなり増えてくるので、作業もしやすくなります。
作業しやすい日を狙って、どんどん進めていきましょう。
[タマネギ栽培 10月]
■10月のタマネギ
9月の早いうちに植え付けをしたホームタマネギは、
10月にもなれば完全に芽が出そろい、葉を伸ばしてきている頃です。
生育具合によっては、葉の枚数も増えている時期でしょう。
地上部に葉が出てきたということは、地下には根が伸び、生育を始めています。
完全な生育状態となっているため、水や肥料が必要になってくる時期です。
9月に種まきをしたものも、ほとんど発芽が終わっているはずです。
まだまだ細く頼りない葉が1本~2本出ているだけなので、
見ているだけで不安になりますが、
きちんと管理すれば、植え付けに十分使える苗に育ちます。
■10月の作業
・ホームタマネギの管理
8月下旬~9月上旬に植え付けたホームタマネギは、
すでに地上に芽が伸びてきている頃です。
ホームタマネギは、年内の収穫が目標となるため、
肥料が切れないように管理します。
最初の追肥は、植え付けから1か月後が目安となります。
つまり、9月下旬~10月上旬が、最初の追肥のタイミングとなるのです。
与える肥料の量は、1平米あたり50gが目安です。
畝全体にパラパラと肥料をまいておきましょう。
例年であれば、10月にもなれば涼しい日が多く、
朝夕は肌寒く感じることもあるほどです。
ところが、近年の温暖化の影響か、日中もまだ暑いと感じる日もあります。
気温が高ければ、それだけ水分が蒸散し、土が乾くスピードが早くなります。
この時期に水切れを起こすと、伸び始めた葉や根がすぐに傷みます。
また、せっかく追肥をしても、水分不足で肥料の効きが悪くなり、
生育不良の原因となることもあります。
地植えでも容器栽培でも、土が乾いていると感じたら、水を与えるようにしましょう。
気温がそれほど高くなくても、カラッとして晴れた日が続くと土が乾きやすくなるので、
こまめに土の状態をチェックしておきましょう。
タマネギ苗の植え付け
・育苗
タネからの育苗にチャレンジしている場合、苗が植え付けできるくらいに育つまで、
水や肥料を切らさないように注意します。
セルトレーやポットで育苗している場合、土の量がとても少ないので、
土が乾きやすく、根が傷みます。
土が乾いていると感じたら、午前中のうちに水やりを済ませておきましょう。
午前中に水やりをしておけば、夕方には余分な水が切れ、
根腐れを起こしにくくなります。
育苗中の追肥は、発芽から20日経過した頃から始まります。
1回目の追肥は、発芽から20日経った頃ですが、
その後の追肥は、最初の追肥から2週間おきに与えます。
・土作り
実際に苗を植え付けるのは、もう少し先になりますが、
10月にうちに土作りをしておけば、苗が植え付け可能になってから、
すぐに植え付け作業に入ることができます。
タマネギは根が粗いため、水切れと酸素不足に弱いです。
そのため、水はけと水もちの両方が良い土に仕上げるのが、理想的です。
耕す時は、それほど深くなくても構いませんが、よく耕して塊がないようにしておきます。
そこに1平米あたり100gほどの石灰を入れてよく混ぜます。
そのまま1週間ほど土を寝かせます。
石灰をまいてから1週間以上経ったら、次は堆肥や肥料を加えます。
堆肥は1平米あたり2kg~3kg、肥料は1平米あたり100gが目安になります。
タマネギは栽培期間が長いため、堆肥をたっぷり入れておくことによって、
緩やかな肥効を続けることができます。
また、堆肥を土に加えることで、土がふかふかになるので、
根の生育も良くなります。
石灰と堆肥を混ぜるタイミングを同じにすると、
亜硝酸ガスやアンモニアガスの発生が増えるため、
1週間ほど間をあけるのと安心です。
やむを得ず短期間に土作りを終えたい場合は、
使用後すぐに植え付けが可能な石灰などを使うと便利です。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期