タマネギ栽培 割れる
球割れしたタマネギ
タマネギを育てていると、いつの間にか分球し、
球の部分が割れていることがあります。
表面上は1個の球に見えていても、
皮を剥くと2つに割れていることもあります。
割れていても、傷みがなければ、
そのまま普通のタマネギと同様に料理に使うことができます。
ただし、表面の皮のように茶色っぽく変色している部分が多かったり、
硬い部分が多かったりして、可食部分が減ってしまうことが多いです。
同じように育てていても、球が割れてしまう年とそうでない年もあります。
なぜタマネギが割れてしまうのでしょうか。
タマネギの球割れを防ぐ方法もご紹介します。
[タマネギ栽培 割れる]
■タマネギが割れる原因
タマネギが割れてしまうのは、
冬になる前に大きく育ってしまうのが原因であることが多いです。
大きく育ってしまうことで、タマネギが分球し、
その分球したものがそれぞれで大きくなり、割れた状態で育ちます。
タマネギ栽培の難しいところは、冬前にちょうどよいサイズに育てることです。
小さすぎると寒さに当たって弱り、大き過ぎると球が割れる原因となります。
タマネギが冬前に大きく育ちすぎてしまう原因は、以下の通りです。
1.種播きが早い
種蒔きが早いと、それだけ早く大きくなります。
つまり、育苗している株が全体的に大きくなってしまいます。
一般的に植物の苗を選ぶ時、苗は大きく立派なものを選ぶ傾向にあります。
ところが、タマネギの場合は大き過ぎるものは良くありません。
定植する時に大苗だと、植え付け後もすくすくと育ち、冬前に大きく育ちます。
種播きの時期は、品種によって少しずつ異なるので、
必ず種袋に記載されている時期を確認しておきます。
適期よりも早く種を播くと苗が大きく育ってしまい、
遅れると苗が小さくなるので、適期を守るようにしましょう。
>>タマネギ 苗の作り方
購入苗を、さらに太さが同程度の苗に分けて植え付けます
2.苗が太い
種から育てない場合、ホームセンターなどの園芸コーナーで苗を購入します。
タマネギの苗は何十本も束になって売られていることが多く、
その中でどれを選べばよいのか迷います。
束になった苗が並んでいる中で、
・太い苗が多い束
・中くらいの苗が多い束
・細い苗が多い束
があったら、どれを選びますか?
太い苗が多い方が、元気に育っているように見えるので、選びたくなりますね。
実際、太く育っている苗の方が立派で見栄えもしますし、
植え付けた後も元気に育ってくれそうです。
ところが、タマネギは、冬になる前に大きく育ちすぎると、
球割れしやすくなるため、太すぎる苗は避けるようにします。
しかし、細い苗ばかりの束を選ぶと、冷害を受けやすいのでお勧めできません。
一番良いのは、5mm~6mmくらいの揃った太さの苗が多い束です。
苗の根に近い白い部分が、緑の葉の部分に比べて膨らみ太い苗は、
球割れの可能性が高くなるので避けるようにしましょう。
>>タマネギの苗の選び方
3.気候の影響
種蒔きも適期に行い、苗も適正サイズを選んで植え付けたにも関わらず、
球割れを起こすことがあります。
そういった場合のほとんどが、気候が原因です。
暖冬などで本格的に寒くなるまでの期間が長かったり、
暖かい時期が長く続き、急激に気温が下がった年などは、球割れが多くなります。