タマネギ 固定種とF1の違い
タマネギをスーパーで見かけた時、
その品種が何であるかを気にすることは、ほとんどありませんね
けれど、実際に育ててみる立場になってみると、
タマネギにはとてもたくさんの品種があることに気づきます。
どの品種が良いのかは、畑の広さや後作、好みによって選びますが、
タマネギの品種には、大きく分けて固定種とF1種の2つがあります。
この固定種とF1種とは、何が違うのでしょうか。
[タマネギ 固定種とF1の違い]
泉州中甲高黄大玉葱(せんしゅうちゅうこうだかきだいたまねぎ)固定種
■固定種とF1
固定種とF1種があるのは、タマネギに限ったことではありません。
ほとんどの野菜や、園芸用の植物には、固定種とF1種が存在します。
そもそも、固定種とF1種とは、いったい何なのでしょうか。
・固定種
固定種とは、育てた株から採取したタネを播いて育てた時、
親と同じ性質を持った株が育つ品種です。
例えば、タマネギをタネから育てた時、花を咲かせてタネを採取し、
そのタネからまたタマネギを栽培した時、
育ち方や収穫物、食味などが、親株と同じものが育つということです。
親と同じ性質のものが育つため、自家採種が可能となります。
自家採種をすることにより、徐々にその土地の環境に合うように変化するため、
代を重ねるごとに育てやすくなるメリットがあります。
ただし、必ず栽培がうまく行くわけではなく、環境づくりも難しいです。
・F1種
F1種は、固定種とは反対で、育てた株から採取したタネを播いて育てても、
親と同じ性質を持ったものが育ちません。
交配を重ねて品種改良した品種に多いのが、このF1種です。
品種改良を進めて作った品種のため、
育てやすさや病気への抵抗性、食味の良さを兼ね備えているものが多いです。
ただ、自家採種をして育てても、親と同じ性質を持ったものが育たないため、
毎年同じ品種を育てるためには、新たにタネを購入する必要があります。
F1メガオニオン
■タマネギ 固定種とF1の違い
タマネギにも、固定種とF1種があります。
固定種は古くから栽培されているため、昔ながらの食味があります。
F1種になると、育てやすさや貯蔵性の高さが特徴となります。
どちらを選ぶかは個人の好みですが、選ぶ目安としては、
食味の良さと、大きさや貯蔵性をの良さのどちらを選ぶかになります。
固定種の場合、昔ながらの食味を持ち、
生の状態ならシャッキリとしていて食感が良く、
煮る時には煮えるのが早いという特徴があります。
自家採種が可能なので、毎年タネを購入する手間もありません。
ただ、1玉の大きさがやや小ぶりになりやすいことと、
貯蔵できる期間がそれほど長くないのが短所です。
F1種の場合は、1玉が大きくて重量があり、立派です。
しかも貯蔵性が高く、品種によっては翌年まで貯蔵が可能なものもあるほどです。
ただ、貯蔵性が高いためか、肉質が硬くよく締まっているため、
火の通りが遅いという特徴があります。
もちろん、現在も品種改良は進んでいるので、
食味の良さと貯蔵性の良さを持ったものも出てきています。
ただ、自家採種することができないため、
毎年タネを購入する必要があり、買いに行く手間やお金がかかります。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期