タマネギ 葉が伸びすぎるのは?
収穫間近のタマネギ
タマネギ栽培では、ホームタマネギ(オニオンセット)と呼ばれる、
すでに小さなタマネギ状になったものを植え付ける方法と、
苗を植え付ける方法があります。
いずれの栽培法であっても、育てているうちに、
タマネギの葉がやたらと長く伸びてくることがあります。
タマネギ 葉が伸びすぎるのはなぜなのでしょうか。
[タマネギ 葉が伸びすぎるのは?]
■葉が伸びすぎる原因
タマネギの葉が伸びすぎていると、作業がしにくかったり、
病気感染しやすかったりと、良いことはありません。
では、タマネギの葉が伸びすぎてしまうのには、何か原因があるのでしょうか。
・植え付けが早い
タマネギの葉が、想像以上に早く伸びすぎてしまっている場合は、
植え付け時期が早すぎた可能性があります。
タマネギは秋に植え付けをして、初夏に収穫をするため、
他の野菜に比べると栽培期間が長いのが特徴です。
けれど、気温の低くなる冬は、ほとんど生育をしません。
苗を植え付けた後から、本格的な冬になるまでの間と、
春になって気温が上がってきてからが生育期間となります。
この寒い冬を越す時に、葉が長く伸びて大きく育ちすぎてしまうと、
春以降に分球したり、トウ立ちしてしまいます。
植え付けから冬になるまでの間に生長しすぎないようにするためには、
植え付けの適期を守ることが重要です。
植え付けの適期は、タマネギの早晩生によっても、多少ずれがあります。
栽培地域の寒暖によっても差があるので、地域の天候や栽培品種をチェックし、
植え付けの適期がいつ頃かを知っておくと良いでしょう。
また、植え付ける苗は、状態の良いものを選別してから植え付けます。
タマネギ苗の場合、病害虫の痕跡がないことはもちろんですが、
苗の太さも重要になってきます。
苗が太ければ良いというわけではありません。
太い苗を植え付けると、その後の生長が早すぎるため、
冬前に大きく育ちすぎる原因となります。
苗の太さの目安は、だいたい5mm~6mmほどです。
苗、株間、肥料過多など、問題をおさえておきましょう
・肥料過多
肥料が多い状態で育てていると、やたらと葉ばかりが伸びてしまうことがあります。
タマネギは、秋に植え付けてから冬に入るまで、それほど育ちません。
葉の枚数は数枚ほどで、それ以上は増えないことがほとんどです。
その状態で冬を越した後、春にまた生育を始めます。
この時、新しい葉は中心からどんどん出てきますが、
軸が少しずつ伸びてくるため、草丈も高くなってきます。
ところが、肥料過多の状態で育っていると、
軸がほとんど伸びず、葉だけがひょろひょろと伸びてくるようになります。
この状態では、葉が地面に触れる面積が多くなり、病気感染の可能性が高くなります。
また、作業中に踏んでしまい、大切な葉を傷める原因にもなりかねません。
タマネギをしっかりと肥らせるためには、元肥や追肥を与える必要がありますが、
あまり多く与えないように注意します。
また、与える肥料は、窒素・リン酸・カリが同等のものか、
リン酸がやや多めのものを選ぶようにします。
じっくりと長く効く、有機質肥料が入ったものが適しています。
■苗の葉が伸びすぎている
植え付けた後のタマネギではなく、植え付ける苗がすでに葉が長いことがあります。
あまりにも葉が長いと、植え付けの作業がやりにくくなりますし、
葉が長い分、育ちすぎてしまってトウ立ちの原因となることがあります。
苗を購入する時、良い苗の基準となる5mm~6mmくらいの、
太さのものが多い束を選ぶようにします。
もし自分で育苗をする場合は、タネの播き時を間違えないように注意します。
苗の植え付けが早いと育ちすぎるのと同じように、
タネを播くタイミングが早すぎると、苗の定植時期に育ちすぎます。
タネの袋に、播き時などが記載されているので、よく見ておきましょう。
■苗の葉が長くて作業しにくい場合は?
軸の太さは問題ないものの、葉が長くて扱いにくいと感じることがあります。
そんな時は、思い切って葉を切ってしまいましょう。
先端から三分の一ほどのところで切ることで、葉が寝込んだり絡んだりせず、
作業しやすくなります。
長さの目安は、だいたい根の付け根部分から20cmくらいです。
それくらいであれば、根の生育などに特に問題が出ずに育ちます。
■参考
・タマネギ 苗の作り方
・タマネギ 苗の販売
・タマネギ苗の保存方法
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期