収穫した小さいタマネギ ホームタマネギにできる?
収穫後のタマネギ、小さいものもありますね
タマネギを育てて収穫したものの、球の肥りが悪く小さいままだった、
ということは意外と多いものです。
そんな時にふと考えるのが、
小さなタマネギをホームタマネギとして利用できるかどうかです。
収穫した小さいタマネギは、ホームタマネギに利用できるのでしょうか。
[収穫した小さいタマネギ ホームタマネギにできる?]
■ホームタマネギとは?
そもそも、ホームタマネギとはいったい何なのでしょうか。
ホームタマネギは、春に種をまいて育てたタマネギを夏の前に収穫し、
種球として保存しておいたものを植え付けて育てる方法です。
通常、タマネギは夏~秋にかけて種を播き、育てた苗を晩秋に植え付けます。
ホームタマネギの場合は、春に種を播くことによって、
夏の休眠までの間に球を少し肥らせます。
その少し膨らんだ球部分を収穫し、涼しい場所に保存しておき、
夏の終わりにその球部分を植え付けて育てるのです。
植え付ける種球が、すでに小さなタマネギのように膨らんでいるので、
年内に収穫ができるとして、家庭菜園でも人気があります。
>>ホームタマネギの栽培
ホームタマネギ、年末に収穫できると嬉しいですね
■収穫した小さいタマネギ ホームタマネギにできる?
一般的なタマネギ栽培と同様に、晩秋に苗を植え付けて育てたタマネギの中にも、
球が肥らず小さなまま収穫となる場合があります。
ホームタマネギ栽培で使われる種球も、小さなタマネギなので、
これをホームタマネギとして使えないか、と考えるのはごく自然なことです。
けれど、たいてい小さくて収穫したタマネギは、ホームタマネギとしては使えません。
その理由は下記の2つです。
・トウ立ちする
ホームタマネギの種球として保存するものは、
球部分の直径が2cm~3cmほどと、とても小さいです。
晩秋に苗を植え付けて育てたタマネギの場合、
小さく育ったと言っても、3cm以上に育ちます。
ホームタマネギとして育てる場合、種球が直径3cm以上あるものは、
栽培中に分球やトウ立ちする可能性があるため使えません。
ホームタマネギの種球として使えるのは、直径が3cm以下のものだけです。
直径が3cm以下で超極早生~早生タイプの品種であればホームタマネギにできます
・早生種ではない
同じタマネギでも、ホームタマネギに適した品種と、そうでない品種があります。
ホームタマネギに適した品種は、超極早生~早生タイプの品種です。
通常栽培で育てていた品種の場合、中生や中晩生など、
生育が早い品種でない可能性があります。
中生や中晩生、晩生の品種は、生育が極早生や早生タイプの品種に比べて遅く、
同じタイミングでホームタマネギとして植え付けても、年内の収穫が見込めません。
年内収穫ができなかったホームタマネギは、
春になって再び生育を始めるまで待つこととなります。
春になって再生育を始めたとしても、
その後に高確率でトウ立ちや分球を起こすため、収量が著しく落ちてしまいます。
育てていたタマネギの品種が分かる場合は、その品種の早晩性を調べることで、
ホームタマネギとしての利用が可能かを決定します。
ただし、早生種であったとしても、種球の直径が大きければ、
ホームタマネギには向きません。
小タマネギ スイートベジタブルファクトリー
■ホームタマネギとして使えないなら
秋から育てて収穫したタマネギが、
直径3cm以下の状態であったり、極早生などの生育が早いタイプのものであれば、
ホームタマネギとして育てても成功する可能性があります。
けれど、条件に当てはまらないのであれば、
無理にホームタマネギとして育てるのはやめて、思い切って消費しましょう。
ペコロス200g 410円 C)京野菜 錦 川政
タマネギは、小さいまま収穫しても未熟ではないため、食べることができます。
ペコロスと呼ばれる野菜は、専用品種を使う場合もありますが、
株間を極端に狭くして、球を肥らせずに育てたタマネギのことを指します。
つまり、小さく収穫したタマネギとペコロスには、ほとんど違いがないのです。
それならば、無理にホームタマネギとして植え付けて、
失敗する可能性が高い状態で栽培するより、
ペコロスとしておいしく食べる方が良いでしょう。
ペコロスとして消費する場合も、
通常のタマネギと同じように、風通しが良く、
直射と雨の当たらない場所で保存することで、
比較的長く貯蔵することができます。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期