タマネギ苗腐る

読了までの目安時間：約 5分

2021年09月29日（水）

スポンサードリンク

タマネギ苗、良苗です C)花まるマーケット

タマネギの苗をせっかく準備しても、
なぜか腐ったようになってしまうことがあります。

しかも1本や2本ではなく、半数以上も被害が出ると収量が激減してしまいます。
タマネギの苗が腐る理由と原因は、どのようなものなのでしょうか。

[タマネギ苗腐る]

■タマネギ苗腐る原因

タマネギの苗が腐るタイミングは様々です。

自分で苗を用意するために育苗している間や、
購入してきた苗を保存している時、苗を定植した後など、
ケースによって腐るタイミングが違うことがあります。

いずれの場合でも、タマネギの苗が腐るのには、原因があります。

・害虫
タマネギは病害虫に強いイメージがありますが、
それでも害虫に狙われることはあります。

特に、根やタネを食害して傷めてしまうタマネギバエには要注意です。
タマネギバエの被害にあったタマネギは、
根やタネを食害されて地上部が枯れたり、腐敗する症状が見られます。

腐ってしまったタマネギ苗を掘り起こした時に、
苗の内部や土の中からウジが出てきた場合は、
タマネギバエの仕業だと思って間違いないでしょう。

タマネギバエは鶏ふんなどが出す臭いに集まりやすいので、
元肥や追肥に使う肥料は、未発酵ではなく完熟のものを使うのが鉄則です。

また、稀にタマネギバエ以外の虫が根などを食害し、腐ってしまうこともあります。

・病気
タマネギがかかる可能性のある病気に中には、
腐敗の症状が出るものがいくつかあります。

代表的なものが、腐敗病とべと病です。
どちらもごく初期の段階であれば、薬剤散布後の効果も高く治療が可能ですが、
症状が進むと被害株を抜いてしまう必要も出てくるため、収量が激減します。

また、育苗中に起きやすいのが、苗立枯れ病です。
発芽して葉の枚数がまだ少ないうちに発症する病気で、
地際でばたりと苗が倒れたのち、腐ったようになって溶けることがあります。

できるだけ病気にかからないよう、タネは消毒済みのものを使用し、
育苗や栽培する時の土には気を使った方が良いでしょう。

タマネギ苗をばらしたところ

・過湿
水はけの悪い土で育てていると、過湿となって根が傷みます。
根は傷むとぶよぶよと腐ったようになり、溶けてしまうこともあります。

その影響で、地上部と地下との水分バランスが悪くなり、
地上部も弱ったり枯れたりします。

タマネギは根が粗いため、水はけが良すぎる土では栽培が難しいですが、
水はけの悪すぎる土では、根に酸素が行き渡らずに傷みやすくなります。

栽培する土は水はけと水もちの良い状態に整え、
栽培中も追肥のタイミングなどで中耕を行い、
土の中に水分と酸素をたっぷりと送り込めるようにしておくのが安全です。

・保存状態が悪い
タマネギの苗は、ホームセンターなどだと束で販売されていることが多いです。
その時はきちんと傷みがないかをチェックしたはずなのに、
持ち帰って保存している間に、苗が腐ってしまうことがあります。

購入後、すぐに定植する場合は良いのですが、すぐには植え付けができない場合、
数日であれば新聞紙などにくるんで保存することが可能です。

保存する時、新聞紙など湿気を逃がしすぎず、
かつ余分な湿気を放出してくれるような素材で包むようにします。

ビニール袋などに入れてしまうと、通気性が悪いため、
中で苗が腐ってしまうことがあります。

タマネギ栽培.com