タマネギの生理障害
タマネギは、とても丈夫で育てやすい野菜です。
そのため、家庭菜園で選ばれることも多いです。
基本的には病害虫にも強く、生理障害も出にくい性質があります。
けれど、栽培中や収穫間際の状態によっては、生理障害が出ることもあります。
タマネギに出やすい生理障害には、どのようなものがあるのでしょうか。
[タマネギの生理障害]
■タマネギの生理障害
タマネギは、生理障害があまり起こりません。
生理障害が起こったとしても、それほど重篤なものではないため、
家庭菜園で栽培し、自宅で消費する分には、特に問題がない場合も多いです。
タマネギに起こる主な生理障害は、皮むけです。
タマネギは、何層にも重なっていて、一番外側が乾燥し、皮と呼ばれる状態となります。
この一番外側の皮部分が破れたり、薄くなったりしてむけてしまうのです。
皮むけには2種類あり、胴部分とお尻部分とに分かれます。
それぞれの原因が異なるので、原因を知っておくと、次の栽培に生かせます。
・胴部分の皮むけ
胴部分の皮むけは、タマネギの球部分の側面に起こります。
この部分の皮むけは、皮が薄いために起こることが多いです。
皮が薄くなる原因としては、定植時期の遅れや栽培中の茎葉の傷み、
薬害などによって、光合成不足などの生育不良です。
生育不良となった株は、表面の皮部分が極端に薄くなり、破れやすくなります。
その結果、皮むけ状態となるのです。
・お尻部分の皮むけ
お尻部分の皮むけは、タマネギを横から見た時の下部、
根が伸びている部分で起こります。
この部分の皮むけは、栽培中というよりは、収穫直前~収穫後に起こります。
収穫前に起こる原因は、収穫遅れです。
すでに葉が倒れて収穫時期にあるにも関わらず、収穫せずに放置していると、
お尻部分の皮が風化して皮むけが起こります。
収穫後に起こる皮むけには、根切りが関わっています。
タマネギを収穫した後、根を切ります。
この根切りが遅れると、まだ完全に機能を失っていない根が空気中の湿気を吸い、
二次生長を起こします。
二次生長が起こると、お尻の部分が膨れてしまうため、皮むけが起きるのです。
根切りが終わっていたとしても、二次生長によって、
お尻の皮むけが起こることがあります。
その原因が、長雨です。
根切りを済ませたあと、長雨が続くと、空気中の水分が多い状態が続くため、
二次生長が起こります。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期