ホームタマネギ 種 採れる?
タマネギの花が咲けば種の採取はできます
ホームタマネギは、小さなタマネギのような姿をした種球を植え付けて育てると、
冬に収穫が可能になります。
栽培期間中に花を咲かせることはありませんが、気になるのが種の存在です。
ホームタマネギ栽培で、種は採れるのでしょうか。
[ホームタマネギ 種 採れる?]
■ホームタマネギ 種 採れる?
ホームタマネギと一般的な苗から育てるタマネギとは、
植え付けに使うのが種球と苗の違いがあったり、栽培期間に違いがあったりします。
けれど、どちらも同じタマネギなのです。
ホームタマネギの種球として販売されているものも、
極早生や早生の品種の一般的なタマネギであることが多いです。
これは、冬までの短い期間で収穫を行うため、
生長の早い極早生種を使っているからです。
ホームタマネギに向いた品種ではありますが、専用品種というわけではないので、
同品種であっても、苗が販売されていることもあります。
・栽培時期をずらす
つまり、ホームタマネギも花さえ咲かせることができれば、
種を採ることができるのです。
ただ、ホームタマネギの場合で問題になるのが、花を咲かせるために、
通常とは違った時期に育てる必要がある、ということです。
ホームタマネギは、すでに球状になった種球を植え付けるため、
栽培期間も短くとっつきやすい印象です。
けれど、実際に育ててみると、植え付け時期や追肥のタイミングなど、
シビアな面があります。
通常、冬に収穫するために、8月30日を基準とした、
前後4日以内に植え付けを行いますが、
順調に生育すると、花を咲かせずに収穫となってしまいます。
これを回避するために、わざと植え付け時期をずらします。
・種を採るには越冬しトウ立ちさせる
9月中旬~10月上旬頃に植え付けると、植え付けには遅い時期となるため、
冬までに球が肥らず、そのまま越冬に入ります。
冬を越して春を迎えると、再び生育を始めるのですが、
苗から育てるよりも生長しすぎているため、
分球やトウ立ちをする可能性が非常に高くなります。
この時、うまくトウ立ちして花を咲かせることができれば、
その後に種を採ることができます。
F1種か固定種かを確認します
■ホーム玉ねぎ F1と固定種
ホームタマネギであっても、花を咲かせることができれば、種の採取自体は可能です。
ところが、ここでもう1つ問題が出てきます。
それが品種の特性です。
タマネギにはたくさんの品種があり、それぞれに色々な特性があります。
生長速度や収穫時期によって極早生や晩生という風に、早晩性が分けられていますし、
大玉に育つものや新タマネギに向いているものなど、品種によって様々です。
ここで重要になるのが、F1種か固定種かどうかです。
F1種は、交配をして品種改良をしている品種で、
その一代でしか特性を発揮できないといわれています。
つまり、F1種の品種であった場合、ホームタマネギを育てて種を採ったとしても、
その種から親と同じ性質のものが育たない可能性が高い、ということになります。
反対に固定種は、何代もかけて性質を固定化させているため、
採った種から育てても、同じ性質のものが育ちます。
ホームタマネギは、極早生など生長の早い品種を使っていることがほとんどです。
極早生品種は、F1であることが多いです。
シャルムはF1種なので、親と同じに性質に育つかは、わかりません
ホームタマネギに使われる代表的な品種に「シャルム」というものがあります。
このシャルムも、F1種です。
ホームタマネギとして育てている品種にもよりますが、
種を採っても、親と同じには育たないことが多い、ということになります。
種とりは園芸の中でも楽しい作業ではありますが、
ホームタマネギの場合は種を採っても無駄になる可能性が高いのです。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期