タマネギの皮の役割
タマネギの表面には、茶色い皮がついています
皮を剥く時、タマネギによってはくっついていたりして、
なかなかうまく剥けないこともあります。
料理をする時のストレスにもなりかねないタマネギの皮ですが、
そもそもタマネギのあの皮は、必要なものなのでしょうか。
タマネギの皮には、どのような役割があるのかを調べました。
[タマネギの皮の役割]
■タマネギの皮の役割
スーパーで見かけるタマネギの表面は、茶色い皮に包まれていることがほとんどです。
あの皮は、実は果物などの皮とは全く違ったものなのです。
そもそもタマネギの玉部分は、タマネギの実ではありません。
玉部分は、タマネギの葉が集まり、分厚く肥大したものです。
つまり、タマネギは葉が何層にも重なってできたものということになります。
では、あの茶色い部分は何なのかというと、
あれはタマネギの層の表面が乾燥し、茶色くなったものです。
表面の層が乾燥することにより、タマネギには様々なメリットが生まれます。
タマネギの皮の役割をまとめたので、ぜひ知っておいてください。
タマネギの皮は、大切な役割をしています
・乾燥と湿気から守る
タマネギは貯蔵性に優れている野菜です。
買った後もしばらくは貯蔵することができるので、常備しているという方も多いでしょう。
そんなタマネギですが、実は茶色い皮がある状態とない状態では、
ある状態の方が断然日持ちします。
というのも、表面の茶色い皮によって、
外からの湿気が中に入り込みにくくなっているのです。
さらに、内側の水分を外に出るのを防ぐ役目もあります。
つまり、タマネギは皮があることによって、外から余計な湿気を含んでカビを発生させたり、
内側の大切な水分が抜けてすかすかになるのを防いでいるのです。
新タマネギは、収穫後の乾燥の工程がない状態で出荷されているため、
表面が乾燥しておらず、皮がない状態です。
そのため、湿気の影響を受けやすく、中の水分も抜けやすいため、
普通のタマネギに比べると、日持ちしないのです。
・直射日光から守る
タマネギの表面の茶色い皮は、タマネギを直射からも守っています。
皮がもし透明だったら、日向に置いたタマネギは、あっという間に傷んでしまうでしょう。
ところが、皮があることによって、日向に置いても劣化が遅くなるのです。
もちろん、日の当たる場所はタマネギの貯蔵場所には向いていません。
できるだけ風通しが良く、涼しくて直射の当たらない場所に置くことで、
貯蔵性がさらに高まります。
・菌から守る
タマネギの皮には、内側のタマネギを菌から守る役割もあります。
タマネギには、ケルセチンと呼ばれる成分が含まれています。
このケルセチンは、タマネギの茶色い皮に特に多く含まれているといわれています。
ケルセチンには、抗菌・抗酸化効果があります。
そのため、茶色い皮が表面にあることで、タマネギの内部に菌が侵入しにくくなり、
傷みから身を守っているのです。
業務用のスーパーなどに行くと、
すでに皮が剥かれた状態のタマネギが売られていることがありますが、
一気に使い切るのでない場合は、購入はお勧めできません。
皮がない状態なので、長く置いておくことができず、
思っているよりも早く傷み始めます。
おいしいけれど日持ちのしない新タマネギ
美味ですが、栽培も少し難しい白タマネギ
■皮のない新タマネギと白タマネギ
表面の皮が茶色い、いわゆる黄タマネギと呼ばれているタマネギは、
一年中スーパーで見かけます。
けれど、タマネギの中には、特定の季節にしか出会えないものもあります。
それが新タマネギと白タマネギです。
どちらも皮が茶色になっておらず、
全体的にみずみずしくて甘みが強く、柔らかい食感が特徴です。
この2つの弱点は、黄タマネギと違って日持ちしないことです。
その理由は、やはり皮がないことが大きいでしょう。
中を守るための皮がないため、湿気や乾燥、高温、直射など、
外からのありとあらゆる影響を受けやすい状態となっています。
特に白タマネギは、一般的なタマネギ品種とは違い、
白いままなので、栽培自体も少し難しいとされています。
新タマネギも白タマネギも、手に入れることができたなら、
いかに長く保存するかを考えず、おいしいうちに食べることをお勧めします。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期