タマネギ ホウ素欠乏症

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タマネギ ホウ素欠乏症

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タマネギは栽培期間が長いものの、栽培中に必要となる作業が少ないため、
栽培が初めてという方でもとっつきやすい野菜です。

 

基本的には性質も丈夫で育てやすいのがタマネギの良いところですが、
管理方法や栽培環境によっては、不調を起こすことがあります。

 

中でも、ホウ素が不足した時にホウ素欠乏症と呼ばれる生理障害が起こりますが、
このホウ素欠乏症とはどのような生理障害なのでしょうか。

 

ホウ素欠乏症の症状や原因、対策をまとめました。

 

 

[タマネギ ホウ素欠乏症]

 

 

■主な症状

 

・生育不良
タマネギがホウ素欠乏症になると、株全体に影響が出ることがあります。
タマネギは一般的な植物とは、葉の発生の仕方が異なります。

 

細長いネギのような葉が、中心から発生し古い葉は外側へ、
そして中心からまた新しい葉が伸びてきます。

 

この中心から出るはずの新しい葉が、うまく伸びてこなくなります。

 

新しい葉が発生しにくくなったタマネギは、生育期でも株が大きくなりにくく、
貧弱な姿になります。

 

また、タマネギ栽培の正念場でもある、球の肥大期にホウ素欠乏症の症状が出ると、
葉の枚数が増えないだけでなく、球の肥大も悪くなります。

 

収穫期が近くなった畑でホウ素欠乏症が起こっていると、
葉は細くひょろひょろと伸びて枚数は少なく、球の肥大もほとんど見られません。

 

まるで冬の寒い時期の様子と変わらず、収量も激減します。

 

・奇形葉
株全体の生育が悪くなると同時に、発生した葉も奇形になることが増えます。

 

本来、ある程度の厚みをもって伸びてくる葉が、
ぺちゃんこの状態で伸び、波打ったようになることもあります。

 

うまく生育できない葉は、葉先が枯れて薄い茶色に変色することも多く、
見るからに健全でないことが分かります。

 

 

■主な原因

 

・水溶性ホウ素の不足
ホウ素は、本来土中に含まれている要素です。
けれど、ホウ素を補充せずに続けて栽培していると、土中のホウ素が足りなくなります。

 

特に水溶性ホウ素が足りなくなると、タマネギがホウ素を吸収できなくなり、
ホウ素欠乏症の症状が出やすくなります。

 

・土壌乾燥とアルカリ土壌
土中にホウ素が含まれていたとしても、土の乾燥や酸度によって吸収が阻害され、
ホウ素欠乏症が起こることがあります。

 

タマネギが吸収しやすいホウ素は、水溶性ホウ素です。

 

水溶性ホウ素は、文字通り水に溶けやすいホウ素です。
水に溶けることで植物に吸収されやすい状態となり、植物も吸収しやすくなります。

 

ところが土が乾燥していると、ホウ素が溶ける水分が足りていないため、
うまく吸収することができず、ホウ素欠乏症が起こります。

 

土の酸度が中性~アルカリ性になっている時も、
ホウ素が吸収しにくい状態となるため、ホウ素欠乏症が起こりやすくなります。

 

 

■対策

 

・ホウ素を与える
土中のホウ素含有量が足りない場合は、ホウ素を補充することで解決できます。
栽培前の土作りの段階で、水溶性ホウ素を土に混ぜておきましょう。

 

ただし、過剰にホウ素を与えると、今度はホウ素過剰症のおそれが出てきます。
与えるホウ素の量には、十分注意しましょう。

 

・土の酸度と乾燥
ホウ素欠乏症の症状が出たら、まずは酸度のチェックを行いましょう。
弱酸性であれば酸度が原因でない、ということが特定できます。

 

もし中性~アルカリ性に傾いている場合は、硫安などの酸性資材を投入して、
土の酸度を調整しておきます。

 

もし土の酸度に問題がないのであれば、過度な乾燥をしていないかもチェックします。
タマネギは過湿を嫌いますが、根が粗いので過乾燥にも弱いです。

 

乾燥によっても根が傷むことがあり、そうなると、
ホウ素欠乏症以外の病気や生理障害を起こす可能性も高くなります。

 

常に土が湿っている状態は良くありませんが、
カサカサの状態が続くのも良くありません。

 

特に、春先以降の生育旺盛期は、
水分が不足すると生理障害にならなくても、生育不良を起こしやすくなります。

 

球が十分に肥大するためにも、適度な水管理は欠かせません。

 

■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期



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タマネギ栽培 Q&A

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