タマネギ 葉にカビ
タマネギを育てていると、葉にカビのようなものが発生することがあります
実際に食べる球部分ではないため、放っておいても良いように思えますが、
タマネギの葉のカビは、なぜできるのでしょうか?
また、そのままにしておいて良いのでしょうか。
[タマネギ 葉にカビ]
■タマネギ 葉にカビが?
栽培中のタマネギの葉に発生するカビのようなものには、2通りの可能性があります。
1つは一般的によく見かける、食品などにも発生するカビです。
もう1つは、病気によるカビ症状です。
・多湿によるカビ
カビといえば、室内でも湿気が多く風通しの悪い場所に発生することがあります。
これと似たようなカビが、栽培中のタマネギにも発生することがあるのです。
室内でカビが発生する時と原因は同じで、多湿と風通しの悪さによって助長されます。
冬の間は気温が低く、発生があまり見られませんが、春になり生育を再び始めた頃、
雨が多かったり土の水はけが悪いと、多湿となります。
また、株間を極端に狭くして育てている場合や、壁で囲われているような場所では、
風通しが悪くなるため、湿気がこもってさらにカビが発生しやすくなります。
・病気感染
タマネギは丈夫な植物ですが、栽培中に病気が発生することもあります。
特に春以降は、気温と湿度の上昇から、
病気が蔓延して大変な事態になることもあります。
春以降に蔓延しやすい病気には、べと病や腐敗病、乾布病、灰色腐敗病など、
葉にカビのような病斑が見られる病気が多いです。
春になって葉にカビのような症状が出たなら、病気を疑った方が良いでしょう。
調子が良くない場合は、頻繁に見回って早期に対策をします
■タマネギ 葉にカビ 対策
タマネギにとって、葉はとても大切な器官です。
特に春以降は、青々とした葉で光合成を盛んに行い、養分を作り球の肥大を促します。
葉が傷んだり数が減ると、その分光合成量が減るため、生育が悪くなります。
葉にカビが発生すると、葉を切除したり、
株自体を掘り上げて処分することとなるため、収量が落ちます。
カビが発生しないよう、対策をしておきましょう。
・水はけを改善
カビや病気の発生を予防するためには、水はけを改善しておく必要があります。
雨が降った時、水たまりができるような水はけの悪い畑では、すぐに多湿となります。
土質の改良には時間がかかるので、栽培と栽培の合い間の土作りの時期に、
堆肥や腐葉土を混ぜてふかふかの土にしておきましょう。
・雨よけする
土壌改良が間に合わず、水はけが少々悪い土での栽培となった場合には、
雨よけをしておくのも効果があります。
ビニールトンネルのように、ほぼ密閉した環境になると、
内部が高温になることがあります。
また、中で発生した湿気が外に出なくなり、余計に多湿の環境となるので、
雨をよけて換気ができるよう、隙間は必ずあけておきます。
雨よけをすることで、土に余計な水分が入らなくなります。
ただし、雨の恵を受けることができないので、
水やりは天気に関係なく、土が乾いたら行うようにします。
春先は葉枯れ症状が出やすい時期なので、枯れた葉を見つけたら取り除きます
・枯れた葉を取り除く
タマネギは比較的寒さに強いですが、
冬の寒さに当たると、葉がいくらか枯れることがあります。
この時、萎れた葉をそのまま放置していると、
地面に触れた部分からカビや病気が発生することがあります。
春先は葉枯れ症状が出やすい時期なので、見つけたら取り除いておきましょう。
株元近くにぐったりと倒れている葉があったら、付け根から取り除きます。
株元をすっきりさせておくことも、風通しの改善につながります。
・薬剤等を使った防除
病気感染には、薬剤を使った防除も効果的です。
薬剤の中には、予防を目的として散布できるものもあるので、チェックしましょう。
どの病気も、初期のうちであれば、薬剤を使っての治療が可能です。
早期発見をするためにも、日ごろの見回りを強化しておきましょう。
・窒素は控えめに
タマネギ栽培では、追肥を与えるのが普通です。
この時に与える肥料の成分は、窒素・リン酸・カリが同等の物が基本です。
リン酸やカリが少し多めのものは構いませんが、
窒素が多いものは必ず避けるようにします。
タマネギは窒素過多になると、病害虫の被害を受けやすくなります。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期