タマネギ栽培 淡路島
鳴門海峡
タマネギの産地はたくさんありますが、
その中でも西日本代表といえば、やはり淡路島ではないでしょうか。
東日本の方でも、淡路島といえばタマネギというイメージが強いでしょう。
淡路島のタマネギは、なぜこれほどおいしく、人気なのでしょうか。
[タマネギ栽培 淡路島]
■淡路島とタマネギ
淡路島には明治21年にタマネギの種が海外から輸入され、
それを数件で栽培したのが始まりとされています。
ただ、そこからずっと同じタマネギを育てているわけではなく、
大阪泉州で育てられているタマネギと同じ種が育てられ、現在に至るようです。
昭和40年頃には、タマネギの生産量が全国1位となり、
そこからタマネギの一大産地として、現在もおいしいタマネギが育てています。
淡路島は温暖な気候のため、寒さが少し苦手なタマネギの栽培に向く土地です。
潮風が吹くので、土壌はミネラルを豊富に含み、
育ったタマネギは甘みが強くおいしいといわれています。
淡路島には、美味しい野菜や果物が多いです
■淡路島での伝統農法
淡路島には伝統農法があり、現在もその農法でタマネギが育てられています。
毎年同じ場所で同じ作物、つまりタマネギを育て続けると、
土に含まれる栄養素や常在菌のバランスが崩れ、
タマネギがおいしく育たなくなってきます。
それを回避するために行われているのが、タマネギと米とを二毛作する農法です。
夏の間に水を溜めた水田にすることで、稲作をしている間、
土壌菌によって不足した栄養素を補うことができます。
水を張った状態が続くため、
土の中にいる病気の原因となる菌を窒息させることできます。
さらには水に太陽の光が当たることで温まり、
土を熱によって消毒することもできます。
イネを刈り取る時期になれば、土はまたタマネギを育てるのに適した状態になり、
おいしいタマネギが育つようになります。
このような農法は淡路島で古くから行われてきた伝統的な農法で、
今も受け継がれています。
淡路島のタマネギ
■淡路島で栽培されるタマネギ
現在、淡路島で栽培されているタマネギは、1つではありません。
出荷時期にあわせて育てる品種を変えている農家が多いようです。
主な出荷時期は3つに分けられます。
1つ目は新タマネギがおいしい極早生~早生の品種が収穫される3月下旬~4月頃。
2つ目は、黄タマネギと呼ばれる貯蔵に適した、茶色い皮をしたタマネギで、中生~晩生の品種が収穫される5月~6月頃。
3つ目は、2つ目の黄タマネギを干して乾燥させ、さらに貯蔵に向いた状態にしたもので、7月以降に出荷されるものです。
1つ目の新タマネギは、みずみずしくて甘いのが特徴で、
タマネギ特有の辛みが少ないので、水にさらさずに生で食べることができます。
火を通すとさらに甘くなり、とろんとした食感がたまりません。
2つ目と3つ目は品種がほぼ同じで、
しっかりと乾燥させたかどうかで出荷時期が異なります。
水にさらせば生でも食べられますが、やはり加熱調理したものは絶品です。
干すことによって貯蔵性も高くなるので、
まとめて購入して保存しておくのがお勧めです。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期