除草剤 効果
除草剤には、様々な種類があります(楽天市場)
「除草剤」を何度か使用した人の中にも、
実はよく分からずに使っていた、という人もあることでしょう。
除草剤を使おうか検討しているかたは、除草剤をよく知っておくことで、
薬害などの失敗が減り、安全に使うことができますので紹介していきます。
>>タマネギ 雑草の管理は? もあわせてご覧ください。
[除草剤 効果]
■除草剤の種類と効果
除草剤は、色々なメーカーからたくさんの種類の薬剤が出ています。
これらを大きく分けると、だいたい4つに分類することができます。
まずはどのようなタイプの除草剤があるのかを知っておきましょう。
・パラコート系
パラコート系は、4つのタイプの除草剤の中で、最も毒性の強いタイプです。
毒性の強さから、取り扱いには細心の注意が必要となります。
誤飲はもちろん、皮膚からの吸収であっても危険です。
また、その毒性の強さから、インターネットの販売はありません。
現在では、プリブロックスLという名前の薬剤がこれにあたります。
一年生の雑草に対して強い効果があり、一晩で枯らすことができます。
効果が高くても、毒性が強いと残留したものが気になりますが、
プリブロックスLには、残留性はありません。
むしろ土に付着することで、即座に不活性化させることができるので、
散布後に種を播いたりすることもできるほどです。
取り扱いにさえ注意していれば、とても効果の高い薬剤といえます。
・アミノ酸系
アミノ酸系タイプの薬剤は、植物が成分を吸収して株全体に成分を回すことで、
根や枝葉の機能を停止させ、枯らせる除草剤です。
パラコート系に比べると、毒性が低いために安心度が高いですが、
除草剤としての効果が低いわけではありません。
根までしっかりと届き枯らすことができるので、多年生の植物には効果が高いです。
アミノ酸系の除草剤であれば、時間は多少かかりますが、
根から根絶できるので、根を残して越年する雑草にも効果があります。
アミノ酸系には、ラウンドアップ・グリホエキス・サンフーロンなどがあります。
選択制除草剤 エムシー緑化 フレノック粒剤 C)快適クラブ 楽天市場店
・選択制除草剤
選択制除草剤は、特定の科の雑草を除草する、
あるいは特定の科の植物を枯らせないようなタイプの除草剤です。
例えば、イネを育てる時に、イネ科に効果のある除草剤を使ってしまうと、
イネも一緒に枯らせてしまうことになります。
この場合は、イネ科以外に効果のある、選択制除草剤を使うようにします。
ザーベックス粒剤・シバキープAL・シバゲンDFなどがこのタイプに入ります。
・土壌表面処理除草剤
このタイプの除草剤は、まだ雑草のはえていない場所に散布し、
雑草がはえるのを予防するための除草剤となります。
予防タイプの除草剤のため、すでに雑草がはえている場所ではなく、
まだはえていない場所に散布することで効果が出るようになっています。
ゴーゴーサン細粒剤Fなどがこのタイプの除草剤です。
はえている雑草のタイプを見分けます
■除草剤の効果的な使い方
除草剤の種類を理解したら、次は除草剤の効果的な使い方を覚えましょう。
除草剤には、それぞれ用法・用量が必ず記載されています。
まずは説明書きをよく読み、散布方法や量などを間違えないようにし、
安全に散布できるようにシミュレーションしておきます。
また、薬剤によっては、散布のタイミングや合わせる薬剤などによって、
効果が半減したり、植え付けた植物に薬害が出てしまうことがあります。
そうなると除草剤を散布した意味がなくなってしまうので、
除草剤に合わせた効果的な使い方をマスターします。
・雑草に合わせる
雑草の種類によって、合う除草剤と合わない除草剤があります。
雑草には、一年生や多年生の雑草にまず分けられます。
一年生の雑草は種などを飛ばし繁殖し、枯れたら同じ根から伸びることはありません。
多年生の雑草は、生育できない真夏や真冬の時期には地上部を枯らしているため、
一見すると雑草がないように見えますが、根が残っているため再び伸びてきます。
一年生の雑草には、地上部を即効で枯らす効果のある薬剤を散布し、
多年生の雑草には、多少時間がかかっても、根まで根絶できる除草剤を使用します。
ただ、一年生と多年生が混ざってはえていることもよくあります。
この時、効果があるだろうと両方の薬剤を一度に散布すると、
なぜか多年生の雑草だけ残ってしまった、ということがあります。
多年生の雑草に効くタイプの除草剤は、雑草の枝葉や根など、
全体に回ることが枯らす条件となります。
ところが、即効性のある一年生雑草に効果の高い除草剤を混ぜてしまうと、
根まで除草剤の成分が回る前に地上部が枯れてしまいます。
一年生は地上部が枯れれば問題ありませんが、
多年生の場合は、根が残るとまたはえてきます。
そのため、両方の薬剤を一度に散布すると、多年生の雑草がすぐにはえてきます。
この場合は、少し時間をあけて散布すると、
どちらかが残ってしまうという失敗を防ぐことができます。
狭い場所では、手で抜いたほうが確実で安心です
・薬害を出さない
除草剤を使用する時、散布する薬液の濃度は指定されています。
けれど、規定濃度で散布したはずなのに、後で薬害が出る場合があります。
除草剤を散布する時は、薬液の濃度だけでなく、散布量にも気を配る必要があります。
除草剤は、だいたい10アールあたり100リットルを散布することが前提となっています。
そのため、濃度は規定通りであっても、100リットル以上を散布すると、
規定以上の除草剤を散布したことになります。
また、斜面などに散布した場合、薬液が流れて下の方に溜まることがあり、
そうなると溜まった部分では薬害が出やすくなります。
タマネギなどは、除草剤の薬害が出ると、
葉がくるくると巻いてしまう症状が出るため、すぐに分かります。
規定の濃度に薄めることはもちろん、散布量にも注意し、
散布後に育てている植物の様子にも注意しておきましょう。
・散布時の土壌水分量
除草剤の形状によって、効果の出やすい土壌水分量が異なります。
粒剤など、水に溶け出て効果が出るタイプの除草剤であれば、
乾いた土に散布しても効果が出にくくなります。
反対に、液状になっている除草剤の場合は、散布した後に乾燥することで、
成分がぴったりと付着して効果が高くなります。
また、プリブロックスLのような特殊な接触型除草剤の場合、
太陽光に含まれる紫外線によって、分解が進んでしまうという特性があります。
そのため、よく晴れた日よりも、曇っている日の方が効果が出やすいです。
・土寄せは注意
タマネギなど、土寄せが必要になる植物の場合、除草剤を土寄せ前に散布すると、
土寄せに使った分の土に除草剤が含まれていないため、
そこから雑草が伸びてくることがあります。
栽培途中で除草剤を使用する場合は、新しい土を寄せた後に散布すると、
寄せた土から雑草がはえるのを防ぐことができます。
■参考
・タマネギ 肥料過多
・タマネギ 肥料一発
・タマネギ 無機肥料
・タマネギ 有機肥料
・タマネギ 3月の肥料
・タマネギの収穫時期